昔の僕は、挑戦するような人間ではありませんでした。
大きな夢もない。
これといって、やりたいこともない。
ただ、「普通に生きて、普通に幸せになれればいい」。
そう思っていました。
会社員になって。
結婚して。
車を買って。
子どもが生まれて。
一軒家を建てる。
そして、安定した仕事を定年まで続ける。
それが僕の思っていた「幸せな人生」でした。
そして実際、幸せだったんです。
だから僕は、会社員や公務員という生き方を否定したいわけではありません。
今でも、生き方に正解も不正解もないと思っています。
ただ――。
いつからだったんだろう。
僕の中に、小さな違和感が生まれました。
「このまま同じ人生を進んで、本当に後悔しないだろうか?」
安定が「徒競走」に見えてきた
安定した仕事には安心があります。
毎月、給料が入る。
数年後の収入もある程度想像できる。
定年も分かっている。
将来の道筋が見える。
昔の僕が求めていたものです。
でも、いつからか僕には、それが「徒競走」のように見えるようになりました。
走るコースが決まっていて、向こうにはゴールが見えている。
あとは、そのコースを最後まで走っていく。
もちろん、それも幸せな人生です。
でも僕は、
「障害物競走をやってみたい」
と思うようになりました。
転ぶかもしれない。
失敗するかもしれない。
道を間違えるかもしれない。
それでも、自分で考えて、自分で選んで、走ってみたい。
人生は一度きり。
最後の日に、
「いろいろあったけど、俺の人生、面白かったな」
そう言えたらいい。
少しずつ、そんなことを考えるようになりました。
ところが、やりたいことがなかった
ここで問題がありました。
僕には、
「夢を見つけたから自衛隊を辞めました」
そんな格好いい話ではありません。
英語も話せない。
海外なんて自分には無理。
住宅ローンもある。
妻もいる。
子どももいる。
安定した仕事を手放すなんて怖い。
できない理由なら、いくらでもありました。
それでも、
「このままでいいのかな」
という小さな違和感だけは消えませんでした。
だから僕は、少しずつ動いてみることにしました。
人に話を聞いてみる。
気になった場所へ行ってみる。
説明会に参加してみる。
試験を受けてみる。
その一つひとつは、人生を変えるような大きな決断ではありませんでした。
でも振り返ってみると、
僕の人生を変えたのは、その小さな一歩一歩でした。
日産で自動車整備士として働き、
自衛隊で14年間勤務し、
JICA海外協力隊に挑戦して、
家族でパラオに暮らし、
今は北海道で「遊暮働学きらくる村」という場所をつくっています。
昔の僕が今の僕を見たら、
たぶん、
「お前、どうした?」
と言うと思います(笑)。
人生は突然変わる。でも、本当は突然じゃない
僕には、人生が「パーン!」と動いたように感じた瞬間が何度かあります。
でも今振り返ると、その瞬間だけで人生が変わったわけではありませんでした。
小さく動く。
そこで誰かと出会う。
また少し動く。
知らなかった世界を知る。
そして、また一歩。
その積み重ねの先に、ある日突然、景色が変わる瞬間がやってくる。
だから今、
「人生を変えたい」
「でも、やりたいことが分からない」
そう思っている人に伝えたいことがあります。
最初から、やりたいことなんて分からなくてもいい。
僕も分かりませんでした。
人生を変えるほどの勇気なんてなくてもいい。
まずは、
「ちょっと気になる」
その方向へ、一歩だけ動いてみる。
僕の人生は、そこから少しずつ変わっていきました。
普通の父ちゃんの人生を、本にしてみます
これから、自分の人生を時系列でこのブログに残していこうと思います。
日産で整備士として働いていた頃。
なぜ「安定」を求めて自衛隊へ入ったのか。
自衛隊で目標を追い続けた日々。
そして、目標を失ったとき。
「俺は何のために生きているんだろう?」
と考え始めたこと。
英語も話せない僕が、JICA海外協力隊へ応募したこと。
14年間勤めた自衛隊を辞めたこと。
家族で暮らしたパラオ。
日本を外から見て気づいたこと。
そして、きらくる村。
成功した話だけを書くつもりはありません。
怖かったこと。
迷ったこと。
失敗したこと。
お金の不安。
家族とのこと。
できるだけ格好つけず、当時の自分をそのまま残してみようと思います。
そして、このブログを一つずつ積み重ねて、
『普通の父ちゃんでも人生は変えられる』
という一冊の本にします。
これは、人生の成功法則を書いた本ではありません。
僕自身、まだ人生の途中です。
だからこそ、
一人の普通の父ちゃんが、自分の人生を自分で選ぼうともがいてきた記録。
そんな本にしたいと思っています。
もしこの記録が、
「自分も、ちょっとだけ動いてみようかな」
誰かがそう思うきっかけになったら。
この本を書く意味は、それだけで十分あると思っています。
人生は一度きり。
僕はこれからも、正解を探すのではなく、
自分で選んだ人生を、最後までやりきってみたい。
そんな僕の物語を、今日から少しずつ書いていきます。
次回|MY STORY #01
「安定したい。」
今とはまるで逆のことを考えていた20代の僕。
日産で自動車整備士として働いていた僕が、なぜ自衛隊という道を選んだのか。
そこから始めます。



